ローチャ鉄工場の日本人労働者たち

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ローチャ街1269番にあったこの鉄工場の正式名は不明だが、工場長を杉原隆次が勤めていたので、日本人たちは「ローチャ鉄工場」とか「杉原鉄工場」と呼んでいた。そこでは馬のクツワや蹄鉄などをクズ鉄から作っていた。杉原は1888年愛知県に生まれ、ベルギーで結婚、1911年にアルゼンチンに来た。その頃、この鉄工場の経営は傾いていたが、杉原の努力により復活した。杉原は後に独立して鉄工場を営んだ。