遭難殉職者

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「殉職者同胞4人、40年来未だ曾て見ざりし大暴風なり」と、ブエノスアイレス週報(1920年7月24日)は報じた。杉森喜好は34歳、鹿児島出身、牧場、ローチャ鉄工場、陸軍砲兵工場で働いたが、郷里には養父、妻、2男2女があった。泊元彦は29歳、同地出身、板工場経験者。松尾萬次は32歳、長崎出身、カフェ・パウリスタ。前田豊蔵は26歳、熊本出身、ブラジルより転住。なお、横山俊士は船酔いが激しいため遭難当日は陸に残り、命拾いした。