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1922年に開店され、アウストラリア街1101番で西坂貫太が経営していた。アルゼンチンでは1914、15年頃から内職のように味噌や醤油を作って販売する人がいたが、本格的に商った人は福田鶴吉で、これで儲けて日本に帰国した。それを譲り受けたのが西坂貫太である。西坂は熊本県出身で、1914年にペルーに渡り、1918年にアルゼンチンに転住してきた。店の奥には酒・味噌・醤油の醸造所があって、四斗大樽がころがっているという壮観だった。