フランシスコ・ハポン奴隷の売買契約書

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1596年7月16日付の奴隷売買契約証書によると,「コルドバ在住の奴隷商人D・ロッペス・デ・リスボアが,M・デ・ポーラスという神父へ,日本州出身の日本人種,名はフランシスコ・ハポン(21歳),戦利品(捕虜)で担保なし,人税なしの奴隷を800ペソで売る,また,買い主もこの価格で満足して買い取る」とある。これに対しフランシスコ・ハポンは「自分は奴隷として売買される理由はない。従って自由を要求するものである」として裁判へ起訴し,二年後裁判に勝ち,自由の身になったとされる。(「1588年から1610年までのコルドバにおける奴隷売買状態」C・アサドゥリアン著,コルドバ大学発行,1965年)この奴隷売買契約証と裁判起訴状などの原文は,コルドバ州立古文書館に保管されている。